もう20年以上も前のバブル時代(バブル直前だったかも)の話。
当時高校生の僕が生まれて初めて行ったビリヤード場は都内のとある昔ながらの小さなお店。
映画で観たトムクルーズとポールニューマンが格好良くて、ビリヤード場へ行ってみたら、お店の店主に「ビリヤードはまず四つ玉で基本を覚えること」と言われ、穴の無いテーブルへと案内されました。
ブリッジ、ストローク、厚み、押し玉、引き玉、何もかもが難しかったけれど、あっという間にその面白さに魅せられました。
ビリヤードブームの時代には、どこのビリヤード場へ行っても「待ち時間」は当たり前で、1時間や2時間待ってもビリヤードがしたかったものです。
バブルだったこともあって、一時間1000円を超える料金のお店もあったり、ビリヤード場というよりも、お洒落なバーという雰囲気のお店もありました。
そんな中で、ビリヤードが上手な人が増えて来て、マイキューを持っている人も増えていきました。当時はアダムの他にマクダモットやメウチを持っている人が多く、今では考えられない程の高値が付いていたように思います。(為替レートの違いも大きいですね)当時は学生で高価なキューを買う事ができなかったので、マイキューを持っている人がとても羨ましかったですね。当時のキューケースは木製のハードケースで、中には赤い布が敷いてあるものがほとんど。アタッシュケースをカチャって開けるようにキューを取り出す姿すら格好良く見えたものです。
ビリヤードにハマって一年近くしてくると、「マスワリ」が出るようになりました。(9ボールで全ての玉を入れて勝つ完全勝利ですね)当時の僕はこのマスワリという言葉を知らず、突き抜き9連発!と呼んでいました。今考えると信じられないくらいダサいネーミングでしたけど、それくらい知識もありませんでしたね。
9ボール以外のゲームで唯一8ボールは知られていましたけれど、その他のゲームはほとんど知られておらず、ルールもかなりテキトーだったりしました。
とにかく、今のようにインターネットも無いし、ビリヤード場の経営者もビリヤードブーム以前にはビリヤードと全く関わりのない業種だった人が多かったため、正しい情報はとても限られていて、今思えばかなりいい加減だったことも多かったように思います。
ビリヤードブームから3年、5年と時間が経つと、ビリヤードブームは去って行き、ビリヤード場で待つということも無くなって行きました。
その一方で、常連客というビリヤード場に足しげく通うビリヤード好きがどこのお店にも出現するようになります。また、5-9や3-5-7-9などが人気となって、3人以上の人数で撞く「大勢撞き」が人気になっていました。また、トーナメントも数多く開催され、プレーヤー数も増え、上級者も増えるました。僕はどちらかと言うと前者の方に一生懸命で、心臓バクバクしながら毎日ビリヤードばっかりの生活でした。
その後、スリークッションができるお店でお店の人に誘われてスリークッションを初めて撞いて、ポケットとはまた違う魅力に魅せられました。残念ながら約半年後にはそのお店が閉店してしまったため、それ以降はスリークッションを撞く機会がなくなってしまいましたが、その半年間で僕にとってスリークッションの魅力は、一生忘れられないものとなりました。
つづく。。。
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